富谷市の第2子以降の保育料は8月から無料 給食費は別

記者:富谷トム・・最終更新 2026年9月21日・読了目安 5分
保育室で知育玩具に囲まれておやつを食べる幼い子ども
保育の関連イメージ。富谷市内の保育施設・利用者を撮影したものではありません/写真:すしぱく/ぱくたそ
この記事の目次

富谷市は令和8年8月1日から、第2子以降の保育料を無償にしました。どこまでが無料で、いつまでに申し込むかを市のページから整理しました。数え方に条件がない

この制度でいちばん効くのは、金額よりもきょうだいの数え方です。

多子世帯の保育料軽減には、以前から「上の子が小学校に上がると下の子が第1子扱いに戻る」といった年齢の壁がありました。市の説明では、富谷市はこの多子カウントの年齢制限と所得制限を撤廃しています。

市は明確にこう書いています。第2子以降の児童の保育料の算定に、第1子の年齢や同時入所の状況については問わない。つまり上の子が中学生でも高校生でも、下の子は第2子として無償になります。

項目 内容
開始 令和8年8月1日
対象年齢 0〜2歳(3歳の誕生日から最初の4月1日を迎えるまで)
対象 第2子以降の児童
きょうだいの数え方 第1子の年齢、同時入所の有無を問わない
所得制限 なし(撤廃)
対象施設 認可保育所、認定こども園、地域型保育事業所(小規模保育室、家庭的保育事業所等)
申請 原則不要。ただし兄弟姉妹が別世帯の場合は申立書が必要

3歳以上については、国の幼児教育・保育の無償化がすでに効いています。今回の市の制度は、そこから外れていた0〜2歳の部分を埋めるものです。保育料がいちばん高いのがこの年齢帯なので、当たる世帯の負担の減り方は大きくなります。

無料になるのは「保育料」だけ

見落とされやすいのがここです。市は無償化の対象外を明示しています。

対象外 金額
延長保育料 児童1人目 月3,000円/2人目以降 月1,500円
預かり保育料 市ページに金額の記載なし
一時保育料 市ページに金額の記載なし
施設が定める費用(日用品等) 施設による
認可外保育施設 制度の対象外

共働きで迎えが遅くなる世帯だと、延長保育は毎日使うことになります。保育料がゼロでも、延長を使えば月3,000円は残ります。「無償化」という言葉から受ける印象と、実際に口座から引かれる額は一致しません。

認可外保育施設が対象外である点も重要です。認可に空きがなくて認可外に預けている世帯には、この制度は届きません。

申込は「前々月10日から前月10日まで」

年度途中に入りたい場合、市が定める申込期間は入所を希望する月の前々月10日から前月10日までです。市が挙げている例では、7月入所を希望する場合は5月10日から6月10日が期間になります。

ここは間違えやすい形です。「入る月の前の月」ではなく、2か月前から始まって1か月前で締まる1か月間の窓です。11月に入れたいなら9月10日から10月10日。10月11日に気づいたときには、11月入所の窓は閉じています。

入所したい月 申込期間
11月 9月10日〜10月10日
12月 10月10日〜11月10日
1月 11月10日〜12月10日

申込先にも注意が要ります。受け付けるのは子育て支援課と各保育所・認定こども園で、市内5か所の出張所では受け付けていません。1日あたり・1台あたりの回数は、市が示した運行日数・台数・運行回数から算出したものです扱った引っ越し手続きと同じく、出張所でできることには線が引かれています。

必要な書類は、教育・保育給付認定申請書、保育所入所申込書兼家庭状況調査書、児童発育調査票、同意書、マイナンバー記入用紙です。就労している場合は就労証明書、求職活動中の場合は求職活動申告書が加わります。就労証明書は勤務先に書いてもらうものなので、締切から逆算して早めに頼んでおく必要があります。

審査は月に一度行われ、結果は郵送で届きます。

確認する順番

  • 無償になるか — 0〜2歳で第2子以降か。認可の施設か。上の子の年齢は関係ありません
  • それでもかかる額 — 延長保育を使うか。使うなら月3,000円(2人目以降は1,500円)を見込む
  • いつまでに出すか — 入りたい月の前々月10日から前月10日まで。就労証明書の手配を先に始める

問い合わせは子育て支援課(022-358-0516)です。この記事の内容は、市の第2子以降保育料無償化について(2026年7月23日更新)、令和8年度入所申込のお知らせ、富谷市の保育所についてから整理しました。

議会での約束から、実現まで

この無償化は、突然決まったものではありません。市議会で繰り返し求められ、市長が実施時期を明言したうえで実現しています。会議録から経過を追います。

  1. 市が条件付きで約束

    「学校給食費の無償化が国負担で実施された際には、多子世帯の保育料軽減に率先して取り組む」と答弁していました。

  2. 市長が実施時期を明言

    菊池美穂議員の質問に対し、国の「給食費負担軽減交付金」創設により財源の見通しが立ったとして、「令和8年度内の実施を目指し取り組んでまいりたい」と答弁。あわせて年齢制限・所得制限の撤廃を「あわせて行うことが望ましい」と述べました。

  3. 実施

    第2子以降の保育料を無償化。年齢制限・所得制限とも撤廃されました。3月の答弁どおり、令和8年度内の実施です。

市長答弁で分かっていたこと

  • 長く課題だったのは財源。市はこれまで「恒久的な財源の確保」が最大の課題だったと説明しています。
  • 市民の要望は具体的だった。軽減の対象外だった家庭から、年長の兄弟に係る年齢要件の撤廃や、すべての第2子以降の無償化を望む声が多く寄せられていました。
  • 仙台市の動きも要因。仙台市は郡市長が公約に掲げ、来年度当初予算に第2子以降の保育料無償化の経費として9億1,900万円を計上。市長は「近隣市町村への波及効果も大きい」と述べています。
  • 実務上の制約。保育料管理システムが国の算定基準に基づく仕様のため、改修が必要な場合は準備期間を要するとしていました。

議会での答弁が、そのとおりに実行された例です。答弁と実行の距離は、今後も記録します。

出典:令和8年第1回定例会 第4号 本文(2026年3月5日)

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