とみぱすは年6日しか申請できない 本人が市役所へ

記者:富谷トム・・最終更新 2026年9月21日・読了目安 4分
富谷市役所の庁舎。円筒形のレンガ造りの塔と、横に長い建物が並ぶ
富谷市役所。とみぱすの新規交付申請は、この庁舎3階の会議室だけで受け付けます。撮影は市制施行前で、当時の名称は富谷町役場です。/写真:cora_cola 茶々丸 / Wikimedia Commons(CC BY-SA 3.0)
この記事の目次

富谷市の外出支援乗車証「とみぱす」は、高齢者や障がいのある人のバス・地下鉄運賃を年2万円まで助成する制度です。申請できる日は年に6日、会場は市役所の1か所だけです。

申請できるのは、年に6日だけ

令和8年度の新規交付申請の受付日は、次のとおりでした。

受付日 対象の地区
5月28日(木) 熊谷、とちの木、あけの平、大清水、日吉台、杜乃橋
5月29日(金) 富ケ丘、鷹乃杜、上桜木
6月1日(月)※夜間受付日 成田
6月2日(火) 東向陽台、明石台
6月3日(水) 富谷地区、ひより台、太子堂
6月29日(月) 予備日(上記日程での申請が難しい場合)

市は「下記の期間以外は受け付けしておりません」と書いています。指定された日が難しければ受付期間内の別の日でも申請できますが、期間そのものが5日+予備日1日です。

会場は富谷市役所3階会議室の1か所だけ。市民センターや出張所では受け付けていません。受付時間は午前9時から11時30分、午後1時30分から3時30分。夜間受付(17時15分〜20時)は6月1日だけです。

本人が行く必要がある

申請の条件を並べます。

条件 内容
本人申請 代理者の申請は受け付けない。付添いと一緒の申請は可
顔写真の撮影 申請日当日に会場で撮影。写真の持ち込みは不可。マスクと帽子は外す
持ち物 現金2,430円、本人確認書類、申請書
交付 9月末ごろに自宅へ郵送。利用開始は10月1日から

ここが制度の設計としていちばん重い部分です。とみぱすは「交通機関を利用できる」ことが対象の条件で、外出を支援するための仕組みです。その申請のために、本人が市役所まで出向いて写真を撮る必要があります。バスで行くにしても、そのバス代を助ける証はまだ手元にありません。

受付日ごとの人数には3倍の開きがある

受付日に割り当てられた地区に、どれだけ高齢者が住んでいるのか。市が公開する行政区別の人口と、集計した高齢化率から推計しました。とみぱすの対象は原則70歳以上なので、これは65歳以上の人数であり、対象者数そのものではありません。日ごとの重さを比べるための目安です。

受付日ごとの65歳以上人口(推計)

  • 5月28日 あけの平・日吉台ほか約3,336人
  • 5月29日 富ケ丘・鷹乃杜ほか約2,548人
  • 6月2日 東向陽台・明石台約2,118人
  • 6月3日 富谷地区・ひより台ほか約1,754人
  • 6月1日 成田(夜間受付日)約1,139人
市が公開する「行政区毎年齢別人口」(令和7年12月31日現在)の行政区別人口に、算出した行政区別高齢化率を掛けて推計。60行政区を受付日の地区区分に割り当て、合計は約10,895人です。市が示す「富谷地区」の字名に入っていない清水仲(575人)は、どの日にも割り当てられませんでした。受付日の一覧にある熊谷は、行政区別人口の区分名として現れないため含めていません。

初日の5月28日が約3,336人で、いちばん軽い6月1日の約2.9倍です。5月28日に割り当てられているのは、あけの平(高齢化率41〜44%)と日吉台(32〜37%)という、市内でも高齢化が進んだ団地です。同じ日に杜乃橋(5%前後)も入っています。

そして夜間受付が置かれた6月1日は、成田だけ。成田は市内でいちばん若い地区のひとつで、成田第一(二丁目全域)の高齢化率は2.5%、成田第一(一丁目1〜4番地)は3.2%です。夜間受付は「日中の申請が難しい場合」に使えるとされており、成田の人だけのものではありません。ただ、働いている家族の付添いが必要になりやすいのは、むしろ高齢者の多い地区のほうです。

10月1日から翌年9月30日で、使わないと消える

もうひとつ、知らないと損をする設計があります。とみぱすの年度は10月1日から翌年9月30日までで、この1年に1万円分の助成を2回まで申請できます。

広報とみや令和8年9月号は、こう案内しています。

令和7年10月1日から入金申請を2回行っていない方で、「とみぱす」の残高が1万円未満の方は、9月30日(水)までに入金申請ができます。

広報とみや令和8年9月号 11ページ

つまり9月30日を過ぎると、その年度に申請しなかった1万円分は使えなくなります。入金申請は自動ではありません。年に2回、自分で手続きをする必要があります。

ケース 9月30日までにできること
令和7年度に新規作成した人 作成時が1回目の入金にあたるため、9月30日までに1回だけ入金申請できる
令和8年度に新規交付申請をした人 9月下旬に1万円入金済みのとみぱすが自宅に届く
福祉割引の適用を受けている障がい者 10月1日〜31日に仙台市交通局の定期券発売所で更新手続き

入口の費用は2,430円

新規交付のときに会場で払う現金は2,430円です。内訳は、助成額1万円の1割にあたる自己負担1,000円と、発行手数料1,430円。

年2万円の助成に対して1割の自己負担という設計なので、2回目の入金申請でも1,000円がかかります。年間で見ると、自己負担2,000円と初回の発行手数料1,430円を払って、2万円分の運賃助成を受ける形です。

市議会でも取り上げられている

令和8年第2回定例会で、長谷川る美議員が「とみぱすのさらなる利便性について」を一般質問しています(6月30日、一括方式)。収録している121件の一般質問のうち、とみぱすを正面から扱ったものはこの1件です。

富谷市の交通の課題は、議会でも繰り返し出てきています。交通・道路に関する一般質問は121件中16件。公共交通そのものを取り上げたものが4人で4件、ロープウェイが4人で4件あります。

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