中学校の部活動が地域に移る 令和8年度から6年間の「実行期間」に

記者:富谷トム・・最終更新 2026年9月21日・読了目安 3分
富谷中学校のグラウンド脇の小道。フェンス越しにコートが見え、紅葉した木が並ぶ
富谷中学校のグラウンド脇。部活動の地域展開は市内5つの中学校が対象で、この学校だけの話ではありません。撮影は市制施行前です。/写真:cora_cola 茶々丸 / Wikimedia Commons(CC BY-SA 3.0)
この記事の目次

中学校の部活動が、学校の手を離れて地域に移っていく。この改革が、富谷市では令和8年度から本番に入ります。

2026年3月5日の市議会で、荒谷敏議員がこれまでの進み具合を問い、二階堂浩一郎教育長が数字で答えました。

いま、どこまで進んだのか

教育長の答弁で示された実績です。

認定した地域クラブと、中総体への出場

11団体を認定、うち中総体に出場したのは3

3中総体に出場8出場なし
帯の全体が認定された11団体です。大会に出た団体は3つで、残る8団体は出場していません。このほか、令和5年8月の「部活動地域展開検討協議会」設立以降、協議会は9回開かれています。出所:令和8年第1回定例会 第4号 本文(2026年3月5日)

認定された地域クラブは11団体。ただし中学校総合体育大会に出場したのは3団体にとどまります。クラブができることと、大会に出て活動が回ることの間には、まだ差があります。

これからの6年が「実行期間」

国は令和5年度から7年度を「改革推進期間」としてきましたが、これが今年度で終わります。昨年12月に文部科学省が新しい「部活動改革及び地域クラブ活動の推進等に関する総合的なガイドライン」を示し、令和8年度から13年度までの6年間を「改革実行期間」と位置づけました。

  1. 部活動地域展開検討協議会を設立

    以降、これまで9回開催。令和5年度中に先行実証事業を開始しました。

  2. 児童・生徒・保護者・教員にアンケート

    令和7年8月には、公民館サークルを対象に中学生の受入れ調査も実施しています。

  3. 国の「改革推進期間」

    今年度で終了します。

  4. 文部科学省が新ガイドラインを提示

    市町村が地域クラブを認定する仕組みの構築などを規定しました。

  5. 中学校3校の体育館を開放

    これまで構造上開放できなかった3校の体育館を、地域クラブが使えるよう準備が進んでいます。

  6. 国の「改革実行期間」(6年間)

    休日の部活動を、地域展開が可能になった種目から順次地域クラブに委ねていく方針です。

先生は関われるのか

保護者が気にする点の一つが、指導者です。教育長は「教員の兼職兼業は市教育委員会として認めており、教員が地域クラブの指導者となることは可能」と明言しました。学校の先生が、地域クラブの指導者として関わる道は開かれています。

場所についても動きがあります。構造上これまで開放できなかった中学校3校の体育館が、本年4月から利用できるよう準備が進められています。

予算はついているのか

荒谷議員は、新ガイドラインを受けた推進策が令和8年度当初予算に計上されているかを確認しました。教育長の答弁によれば、市はすでに地域クラブ認定制度を実施しており、昨年度から地域クラブの設立運営支援に対する財政的支援として予算を計上、令和8年度当初予算でも同様に計上しています。

なお教育長は答弁中に一度訂正を入れており、「今年度当初予算においても」と述べたところを「令和8年度当初予算においても同様に計上している」と改めています。

教育長が挙げた「背景」

再々質問への答弁で、教育長はこの改革の背景をこう説明しました。急激な少子化の進展と学校における働き方改革の必要性という社会課題に加え、将来にわたって生徒がスポーツ・文化・芸術活動に継続して親しむ機会を確保・充実するという理想があった、と。

そのうえで「過渡期ゆえに生じる諸課題を丁寧に聞き取りながら、関係者と望ましい方向に調整し、丁寧に進めていくことが大切」「常に生徒たちがこの取組の中心にいるということを忘れずに」と述べています。

これから何を見るか

  1. 地域クラブが11団体から増えるか、そして中総体に出られる団体が増えるか。数だけでなく、実際に活動が回っているかが要点です。
  2. 指導者が集まるか。教員の兼職兼業が認められていても、実際に手を挙げる人がいるかは別問題です。
  3. 保護者の負担。会費や送迎が家庭の負担になっていないか。市のアンケート結果の公表が手がかりになります。

一次資料

数値と発言はすべて会議録から引用しています。

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